美容鍼

美意識の高い海外セレブや芸能界から注目を集めている「美容鍼」
鍼を使って肌のお悩みを解消へと導く施術ですが、どのような内容なのでしょうか。

美容鍼は、長い歴史のある東洋医学の「鍼（はり）」から発展した施術です。
「鍼」は髪の毛ほどの細い鍼で身体にある経穴（ツボ）に刺激を与えることで不調の調整を行ったり、病気にいたる前に予防する効果があります。

美容鍼についてお話する前に、東洋医学の考え方からご紹介したいと思います。

東洋医学では、人間の身体には「気」というエネルギーが循環していると考えられており「経絡」というエネルギーの通り道があると考えられています。

経絡には気の出入り口となる要所が存在しており、この要所のことを一般的に「経穴(ツボ)」といいます。
世界保健機構（WHO）によると、人間の身体には361の経穴(ツボ)があるといわれています。

鍼施術では、この東洋医学の考え方に従って経穴(ツボ)を刺激することで不調の改善を図ります。
美容鍼の施術では、美容に特化したツボを刺激することで顔やお肌のお悩みの改善を目指します。

 

●顔の経穴(ツボ)について

顔だけでも60以上の経穴(ツボ)があるといわれています。
美容鍼によって顔のさまざまなツボを刺激することで、お肌のお悩みをもたらす根本原因の改善が期待できます。

●刺す場所

美容鍼はおもに顔を中心として行います。
ほうれい線やフェイスラインに鍼を置き、お肌のお悩みにアプローチしていきます。

一人ひとりのお悩みや症状に応じて、鍼を打つ場所や本数を調整していきます。

 

●鍼の特徴

美容鍼で使用する鍼は髪の毛ほどの細い鍼です。
そのため、刺すときの痛みは感じにくいといわれています。
美容鍼では、適切な場所に適切な刺激を与えることが重要視されているため、細い鍼でも十分な効果が期待できます。

使用する鍼は衛生面に配慮した使い捨てのディスポ鍼が一般的です。
感染症などを不安に思う方もいらっしゃるかと思いますが、一人ひとり新しい鍼を使用するのでまったくその心配はありません。

また、美容鍼に電気を流す「パルス美容鍼」という施術もあります。
低周波の電気を通すことで、普段使わない深層部の筋肉に働きかけを行います。

 

●効果の現れ方

美容鍼は即効性があるといわれており、1回の施術でも効果が期待できます。
初めて美容鍼を行った場合、効果の持続期間は1週間から2週間程度だといわれていますが、定期的に行うことで持続時間が伸びていきます。

美容鍼は即効性が期待できる施術です。
鍼を刺すだけで行うことができ、副作用の心配も少ないといわれています。

1回の施術でも効果が見込まれますので、改善しない肌トラブルでお悩みの方は試してみてはいかがでしょうか。

●シワやたるみの解消

鍼を顔に打つことで、細かな傷が皮下組織に付きます。
この傷を治すために、白血球を集めて壊れた組織を修復しようと身体の自然治癒力が高まるため、コラーゲンやエラスチンなどといったお肌の弾力や張りに欠かせない成分の産生が促され、シワやたるみの解消が目指せます。

 

●むくみの解消

鍼を打つと自然治癒力が高まるため血行が良くなり、むくみの解消につながります。

 

●しみの予防

鍼の刺激によって肌の真皮層までアプローチすることで新陳代謝を活発にし、メラニン色素の沈着を防ぎます。
また、血行不良が原因となるしみには、しみの周辺に鍼を刺し、根本的な原因となる血行不良の改善を図ります。

 

●肌トラブルの改善

にきびやくま、むくみなどといった肌トラブルは内臓機能の低下に原因があることもあります。
美容鍼で内臓に関わるツボに刺激を与えることで、これらの肌トラブルの改善が期待できます。
また、血行の促進や肌トラブルの改善によって、美肌が目指せます。

 

●筋肉の緊張の緩和

鍼を刺すことで筋肉の緊張がほぐれ、小顔効果が期待できます。
強い噛みしめなどによって張ってしまったエラには、咬筋へのアプローチが有効だといわれています。

 

●ターンオーバーの活性化

お肌は基底層にある基底細胞が細胞分裂し、新しい細胞へと変わっていきます。
これを「ターンオーバー」と呼びます。
ターンオーバーには周期があり、10代で20日前後、20代で30日前後、30代で40日前後と歳を重ねるにつれて代謝が落ち、周期が長くなります。

美容鍼では、真皮層にまで刺激を与えることで、血行を促進し、ターンオーバーを活性化させる効果が期待できます。ターンオーバーが活性化することでしみやシワ、くすみの予防につながります。